PMS(月経前症候群)と漢方
 〜月経前にお悩みの方は体質を整えてみませんか?〜
 
1.PMSって何?
PMS(月経前症候群:Premenstrual Syndrome)とは、月経1〜2週間前に起こる様々な体調不良のことで、月経が始まってしまえば、自然に楽に
なってしまう症状の集まりのことです。

 
2.PMSの症状は?
月経周期ごと高温期の1〜2週間にわたって、生活に支障をきたすような症状があらわれます。
症状には身体的症状と精神的症状が見られます。
身体的症状 精神的症状
下腹部膨満感、下腹痛、頭痛、乳房痛、乳房が張る、腰痛、関節痛
むくみ、体重増加、脚が重い、にきび、めまい、食欲亢進、悪心、
ほてり、便秘あるいは下痢、動悸など
怒りやすい、イライラ、憂鬱、緊張、判断力低下、不決断、無気力、不眠
疲れやすい、パニック、妄想、集中力低下、涙もろい、孤独感など
上記以外にも様々な症状があり、複数の症状があらわれます。(症状は人によって様々です。)
 
3.PMSの原因は?
PMSの原因は主に性ホルモンのバランスの
失調と考えられています。右図の基礎体温表の
様に排卵後の高温期にPMSは起こります。
高温期は黄体期ともいい、黄体ホルモンである
プロゲステロンが増える時期です。
プロゲステロンには水分を溜めたり、体温を上げる
作用があるので、このホルモンのバランスの失調が
影響していると考えられています。

ほかに脳内の神経伝達物質であるセロトニンは、
月経前になると低下することがわかっています。
そのため精神的な症状が出るのと考えられています。
PMSの起こる時期
 
4.PMSの西洋医学的治療
主に薬物療法が行われています。
1.ビタミン剤・ミネラル ・・・ ビタミンB6・カルシウム・マグネシウム・ビタミンEなど
2.抗不安薬 ・・・ 精神安定剤(デパスなど)
3.抗うつ薬 ・・・ 選択的セロトニン再取り込み阻害薬などで月経前の脳内セロトニンの量を増やすお薬です。
4.経口避妊薬(ピル) ・・・ 少量の卵胞ホルモン(エストロゲン)と黄体ホルモン(プロゲスチン)を含んだもので、排卵させないホルモン剤です。
 
5.中国漢方(中医学)で考えるPMSと漢方薬
中国漢方においてPMSは「肝(かん)」の機能失調と考えます。中国漢方で言う「肝」とは、全身の「気(き)」や「血(けつ)」などの流れのバランスを調節
している場所です。「肝」の機能が低下すると「気滞(きたい)」と呼ばれる「気」の流れの滞りがおこります。「気滞」がおこると全身に「気」が行き渡ら
なくなるので、乳房が張る、腹部膨満感等の身体的症状や落ち込む、イライラするいった精神的症状があらわれます。このような方には「気」の流れ
を良くする「疏肝理気(そかんりき)」の作用のある「逍遥散(しょうようさん)」等を用います。また、「瘀血(おけつ)」と呼ばれる「血」の滞りがおこります。
「瘀血(おけつ)」がおこると全身に「血」が行き渡らなくなり、肩こり、ふらつき等の身体的症状や不眠、緊張等の精神的症状があらわれます。このよう
な方には血液の流れを良くする「活血化瘀(かっけつかお)」の作用のある「冠元顆粒(かんげんかりゅう)」等をもちいます。
また、「肝」の機能は正常でも「気」や「血」が不足している「気虚(ききょ)」や「血虚(けっきょ)」の状態でも全身に「気」や「血」が行き渡らないため
様々な症状がおこります。このような方には、「気」を補う「補中益気湯(ほちゅうえっきとう)」の様な「補気薬(ほきやく)」と呼ばれるものや、「血」を補う
「婦宝当帰膠(ふほうとうきこう)」の様な「補血薬(ほけつやく)」をもちいます。
漢方では、「抗不安薬」や「抗うつ薬」のように脳神経に無理やり働きかけるものや、「経口避妊薬(ピル)」のようにホルモンバランスを無理やり変える
ものとは違い、身体に負担をかけることなく全身のバランスを整えていくことができます
.
 
6.あなたの体質はどのタイプ?
チェックが一番多い列(A〜D)の顔をクリックして下さい
A B
顔色は? くすんだ黒っぽい色 青筋が出やすい 目の下にくまがある、不健康な色白 艶のない黄色
顔の様子は? 黒ニキビができやすく、跡が残りやすい お酒を飲んでも赤くならない 乾燥肌 目に力がないと言われる
生理の色と量 全体的に多め、色が黒っぽかったり、レバー状のかたまりが混ざる 普通 2,3日目に比較的多くなり、その後すっと終わる 少なめ 色は薄い 少ない時と多い時の差が激しい・だらだらと続く事もある
生理周期 遅れぎみ、以前より最近は周期が長くなっている 不安定 はやい時もあれば遅い時もあり、いつ来るか判らない 大幅に遅れる(40日以上) 一ヶ月まるまる無いこともある だんだん短くなってきている
生理痛 きつい。特に出血が多い時に痛みがひどい 生理の前におなかが張って痛い 生理の終わった後に腰やお腹が痛い、重い ほとんどない
ウンチは? 黒っぽい 便秘と下痢を繰り返す ウサギの糞みたいにコロコロ 常に便秘または常に下痢
生活、行動は? 肩こり、頭痛が起こりやすい イライラしがち、よくビンボー揺すりをしている お化粧のノリが悪い、めまいや立ちくらみ テキパキと行動できない、疲れ易い
好きな食べ物は? 塩辛いものなど味付けの濃いもの ハーブ・柑橘類・アルコール スナック菓子・焼きそば・スパゲッティー 甘いもの・ご飯・うどん
一番あてはまったタイプの顔をクリックして下さい
Aが多かったあなたは Bが多かったあなたは Cが多かったあなたは Dが多かったあなたは
血が滞っている 気が滞っている 血が足りない 気が足りない
瘀血タイプ 気滞タイプ 血虚タイプ 気虚タイプ
症例
漢方でPMS(月経前症候群)を乗り越えて妊娠!   Yさん(女性 39歳)
私は毎月の生理不順と月経困難症でした。39歳という年齢を考えると子供も欲しいですが、まずは毎月の辛い症状を改善したくて、東西薬局へ
行きました。
PMS(月経前緊張症候群)があり生理前はいつも頭痛や肩こり、不眠、上半身のぼせ、手足の先が冷えていました。
排卵頃には不正出血、体調の崩れなど。普段、仕事のストレスも多く精神的にも消耗していました。生理は30日〜50日周期で遅れがちの不順。
生理が始まるとダラダラと10日間くらい出血が続き、生理痛もひどく。いつも鎮痛剤を使っていました。
漢方相談をしてもらうと、まずは血液を増や
し、体の消耗状態を改善することと、腎系(ホルモン系)のアンバランスを改善していきましょうという説明があり、漢方薬を選んでもらいました

2週間ほどたったころ、生理前のいつもの症状が、ずいぶん軽くなっているのに気付きました。その後、生理がきて、生理痛もいつもに比べるとひどく
なく、こんなに早く改善するのかという驚きと共に続けてみよう!と思いました。
その後
体調が安定し、しばらく同じお薬で様子をみていたところ、2か月半ほど経った頃にYさんからお電話があり「妊娠しました!」とのこと。つわりが始ま
り外出できないので、と代わりにご主人が来られ「夫婦共に年齢的にも諦めかけていたんですが、ほんとに良かったです、ありがとうございます!」
とのご挨拶があり「つわり対策」のお薬をお持ちになりました。
妊娠中もYさんのお手紙を持って、ご主人が何度も足を運んで状況を報告して下さり、
その後、非常に安産で3120
gの元気な男の子を出産されました。現在は、ご家族3人で仲良く来店されています。

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